閉鎖病棟の人々(男性編)
このページでは、私が精神科病院の閉鎖病棟で入院した時に出会った男性患者について触れていきたい。
会話は普通にできるけど、個性豊かな面々と出会いいろんな体験をすることができた。
おっちゃん
おっちゃん抜きににして、閉鎖病棟での体験は語れない。
とにかくインパクトの強い人だった。
角刈りで真っ白のジャージをいつも着ていた。
片側の小指が第2関節までなくて、もう片方の小指が第1関節までない。
一方の薬指の第1関節までもなかった。
どう考えても元ヤクザ。
今は土木関連の仕事をしているらしい。
「タバコ吸えるだけ留置場よりマシだ」 とか、なかなか一般人が知りえない情報をもたらしてくれた。
あと、「知らない女性と睡眠薬(ハルシオン)を酒と共に過剰摂取してホテルへ行ったが記憶が飛んでしまって何をしたかさっぱりわからず、朝起きてその女性と首をかしげ、面白みに欠けるので別のホテルへ行った」という体験談も披露してくれた。
おっちゃんの退院記念パーティーには、閉鎖病棟のほぼ全員が駆り出され、病院にも許可を取った上でお菓子などを振舞っていた。この退院記念パーティーには、怖くて出席しないという選択肢は与えられなかった。
でもこの人、一見元気そうで何の病気か実態がさっぱりわからなかった。
ただ、睡眠障害は持っているようで、毎日のように睡眠薬を追加処方してもらい、朝は起きられない状態だった。
この人のおかげで、病棟はうまい具合に統治されていたように思える。
つまり、おっちゃんがいなければ、いろいろ対人関係でのトラブルがあったのではないだろうか。
閉鎖病棟入院歴30回以上の男性
閉鎖病棟への入院歴30回を超えるという統合失調症の男性。
入院回数が多いだけに、精神科病院の実態や早く隔離室から出るコツなども熟知していた。
小説家だという噂も。一方で、ものすごく難しい数学の話を延々と話したりしてた。
メンヘラーの彼女がいるらしいが、最近振られた模様。
吉ちゃん
男性だけどその人柄の良さから「ちゃん」付けで呼ばれている。
人柄はいいんだけど、○火とレ○プで捕まったことがあるらしく、措置入院なのかもしれない。
本人曰く「僕は、ここから一生出られないんだ。」とのこと。
見た目とその人柄のよさからとてもそんな事をする人とは思えないだけに、最初その事を聞いたときはかなりビックリした。
精○鑑定で責任○力無しと問われたのかな?
17(じゅうなな)
17歳なので17(じゅうなな)と呼ばれていた。
茶髪に赤色のメッシュを入れていて、なかなかかっこいい子だった。
○美の天敵。 茂美は17のことをものすごく嫌っていた。
どうも人とうまく調和できないようで、みんなが見ているテレビのチャンネルを勝手に変えたりして、おっちゃんに怒られたりしてた。